新年度から新しい環境で暮らしたいと思っている方はいらっしゃいますか?
賃貸を探す場合、たとえば引っ越しが3月末だとすると、2月の半ばから内見を始めて契約をするという流れが多い傾向にあります。

その際、何を基準に探しますか?
まずは「家賃」ではないでしょうか?

よく「適正家賃は収入の3分の1」と言われますが、その基準だけで家賃を決めてしまっていいのでしょうか?

新生活が始まってから
「思ったより家賃が高すぎた!」
「やりたいことが出来ない!」
なんてことにならないために、家探しをはじめる前に、新生活の家計をプランニングしてみませんか?

収入によって「3分の1」の感覚は違う

収入によって使える金額は変わってきます。
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると、新規大学卒者の初任給は平均21万円。手取りにすると約18万円です。

「収入の3分の1」にあたる金額を、手取り30万円の人と比較してみるとどうでしょう?
前者にとっての3分の1は6万円。後者は10万円。
残金はそれぞれ12万円・20万円で、この中で生活をしていかなければなりません。

家計をプランニングして逆算する

最適な目安を作るために、家計の支出を予想しそこから逆算して家賃を考えてみましょう。

今回は、総務省の家計調査における単身勤労世帯(2018年)のデータを参考にします。
節約度合い、生活スタイル、環境によって違いがありますので、以下を目安に、皆さん自身でもシミュレーションしてみてください。

【固定費】 光熱費 約10,482円
通信費 約8,184円
【日常生活費】 食費(外食費も含む) 約47,895円
日用品費 約1,000円
美理容費(石鹸、化粧品等) 約2,604円
被服費 約7,228円
交通費 約7,326円
保健医療費 約6,182円
【その他】 交際費 約7,138円
美理容サービス 約2,286円
合計 約100,361円
いかがでしょうか?
手取り18万円の人が上記費用で暮らした場合、残金は79,639円です。
備えの貯金を考えると、目安と言われる3分の1の家賃6万円では少し厳しいかもしれません。

必要・不要な費用を見つける

もちろん人によって、かかる費用・抑えられる費用は異なります。
外食を抑えたり、格安携帯やインターネット無料の賃貸などで通信費を抑えたりすれば
その分を家賃に回せ、6万円を超える賃貸でも暮らせるかもしれません。
一方習い事や趣味に費やしたい人は、家賃をさらに抑えた方が良い場合もあるでしょう。

何にどのくらいお金を使いそうか?をシミュレーションすることで、自分にあった適正家賃を考えることができます。
住まい探しの参考になさってみてください。