家計簿をつけたい、家計簿をつけないといけないのについ後回しにして長続きしない。
そんな経験をしたことはありませんか?

ここでは、家計簿の上手な活用方法や継続方法について解説していきます。

なぜ家計簿をつけるのか?

家計簿をつける目的意識が大切

皆さんは家計簿をつける際になぜ家計簿をつけるのか、目的(ゴール設定)はお持ちですか?

家計簿をつけはじめる理由として以下のような理由が多くあげられます。

  • どこの家庭も家計簿をつけているのだから家計簿をつけるのが普通でしょう?
  • 毎月の資金の流れを把握するために必要だから家計簿をつけている。
  • 貯金したいからまずは家計簿をつけてみる。
  • とりあえず家計簿をつけたらいい気がする。

もし、上記の理由で家計簿をつけている場合は、家計簿が続けにくいと思います。

なぜなら家計簿は、目的を達成するための手段の1つに過ぎないからです。
家計簿をつけることが目的ではなく、家計簿をつけることによってどのような目的を達成するかが大切です。

例えば、家計簿をつけることによって、無駄な支出を把握し出費を抑えて貯蓄を増やすことや、毎月の収支を確認して貯蓄計画をたて将来のライフプランに向けて準備をすることがあげられます。
この目的意識がはっきりしないと、家計簿を継続することが困難となります。

家計簿が続かない理由

家計簿は見えないタスクが多い

前章でもお話したように、目的意識が曖昧な場合、なぜ家計簿を継続することが困難となるのでしょうか。

なぜなら、家計簿をつけるためにはさまざまなタスクが発生し、そのタスクの多さを面倒と感じてしまうからです。

家計簿をつける際のタスクとは、以下のようなことがあげられます。
※ノートに記載する場合を想定しています。携帯アプリやパソコンに記帳する場合とは一部異なります。

~準備編~

  • 家計簿を用意する
  • 家計簿に記入する項目を考える
  • 家計簿を記入するタイミングなどを決める
  • 現状の家計状況を記入する
  • レシートの保管方法を考える

~実践編~

  • レシートを保管する
  • レシートを貰えない出費をメモする
  • 家計簿に記帳し、合計を計算する
  • レシートを処分する

個人差によってタスクの加減はあると思いますが、実は家計簿にはこういったさまざまなタスクが存在しています。
このタスクの多さが家計簿が続かない原因となります。

家計簿を続けるためには

長続きさせる方法1:タスクをルーティン化させる

家計簿を長続きさせるための方法の1つは、早い段階でタスクをルーティン化(習慣化)することです。

脳が面倒と感じるのは、今からこのタスクをやらなければけないと身構えてしまうことから発生し、その面倒を回避することによって「今日は家計簿はいいか」と途中で断念してしまうのです。

そのため、面倒と感じる前に家計簿のタスクを日常のルーティンに組み込むことが有効です。

例えばレシートの保管は、家に帰ってきたら腕時計などを外すのと同じタイミングでまとめたり、家計簿の記帳は、寝る前にノートとレシートだけ用意しておき、朝起きたら最初に記帳だけして、記帳がおわったらそのままレシートを捨ててそのままゴミ出しをするなど、関連付けするようにルーティン化すると自然と体が動くようになり、家計簿が継続しやすくなります。

長続きさせる方法2:タスクを簡略化する

前章で記載したように、家計簿をつけるにはさまざまなタスクがあります。そのタスクを最小限にし、簡略化することによって家計簿の継続を促します。

簡略化する方法の1つは家計簿のデジタル化です。携帯のスマホアプリで家計簿をつけたり、レシートを撮影して自動反映させるサービスを活用して、レシート保管や記帳、計算を自動で行ったり。

また、家計簿をつける目的によっては、家計簿の記入項目を減らすことも有効です。
例えば、家計簿をつける目的が「食費を減らすために余分な出費を見直したい」という場合、食費以外は家計簿につけないというルールにして、作業負担を減らし手間を減らします。

家計簿を続けているFPの実態

私も元々は家計簿を継続することができませんでした。
さまざまな家計管理方法や家計簿を実践しても、導入の準備段階や現在の資産状況を記入したりと導入は楽しく進めることができます。

しかし、2回目以降の記帳の際には家計簿を始めた時のやる気は既に下降しており、また最初に気合を入れた分、記帳項目等を細かく設定しすぎて項目が多くなっていることから記帳に対して面倒さを感じ、3日坊主になってばかりでした。

現在は、「家計の資産の増減を知りたい」という目的をはっきり決め、導入にはあまり力をいれず、まずは知りたい資産の残高のみの記帳をパソコンのExcelで始めました。

その後は、Excelに毎月決まった日付に預金残高や投資商品の現在評価を記帳(家計簿記帳のルーティン化)しています。必要項目が増えれば、Excelの行を増やし項目を追加します(タスクの簡略化)。

以上の流れで、家計簿継続のハードルが低くなりました。

記帳日を月に1度、クレジット明細が確定する日と固定し、その日にネット上で預金残高を確認、残高を1回家計簿に書くだけで記帳終了しています。こうすることでタスクが簡略化され、現在も家計簿を継続し資産状況をすぐ確認できるようになりました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ご自身の家計簿をつける「目的」ははっきりしていますか?

家計簿をつける目的をはっきりさせ、その目的を達成するために必要な項目を決め、家計簿を長続きさせるには「タスクの簡略化」と「ルーティン化」によって家計簿をつけることが面倒だと思わないことが大切です。