(※本コラムは、2020年4月7日時点の情報を基に執筆したものです。政府による「キャッシュレス還元事業」は、2020年6月で、その後行われました「マイナポイント事業」によるマイナポイントの対象となるマイナンバーカード申請受付は2021年4月末で終了しています。)

2019年10月からスタートしたキャッシュレス消費者還元事業、いわゆる「キャッシュレス還元」が、2020年6月末で終了となりました。

この「キャッシュレス還元」に変わる新たな還元制度が、2020年9月より始まる予定です。

今回は、キャッシュレス利用者でマイナンバーカードを持っていれば誰もが取得できる「マイナポイント」について、利用できるまでの流れを解説していきます。

マイナポイントとは?

マイナンバーカードの普及と消費活性化を目的に、総務省が主導となりキャッシュレス決済事業者と連携して行う制度です。マイナンバーカードの保有者が対象で、指定したキャッシュレス決済で支払い・チャージをすると25%の還元率で最大5000円相当のポイントが付与されます。(一人あたり最大2万円分のお買い物まで還元が受けられることになります。)

実施期間は2020年9月から2021年3月末までですが、事前にIDの発行や、利用するキャッシュレス決済の登録などの申し込みが必要となり、登録申請は2020年7月から始まっています。 なお年齢や所得などの制限はありません。

なお、15歳未満のお子さんの場合は法定代理人(親)が申し込みを行います。お子さんがキャッシュレス決済サービスを利用していない場合、親名義の決済サービスをマイナポイント還元対象サービスとして登録できます。ただし親御さんご自身の登録した決済サービスとは別のキャッシュレス決済である必要があります。

必要な手続き

【1】マイナンバーカードの発行
【2】マイキーIDの設定
【3】マイナポイント申し込み(利用するキャッシュレス決済の指定)
【4】指定したキャッシュレス決済の利用

【1】マイナンバーカードの発行

通知カードに添付されている「個人番号カード交付申請書」に記載の、23個の数字からなるIDを使って申請します。

申請には証明写真が必要ですが、壁が無地である等の規定事項を満たせば自宅で撮った写真でも大丈夫ですので、スマートフォンやパソコンから簡単に申請することができますよ!

申請からマイナンバーカードの発行までには1か月程ほどかかり、受取りはお住まいの自治体窓口に出向く必要があります。その際、マイナンバーカードに4桁の暗証番号を設定します。キャッシュカードみたいですね!

【2】マイキーIDの設定

マイナンバーカードと、受取時に設定した4桁の暗証番号を使ってIDを設定します。スマートフォンからの場合は、「マイナポイント」アプリを利用して、パソコンからの場合は「マイキー作成準備ソフト」を利用して設定します。

画面の指示に従い、自身で設定した4桁の暗証番号を入力し、その後マイナンバーカードを読み取らせるとIDが自動で作成されます。

マイナンバーカードにはICチップが内蔵されているため、その情報の読み取りが出来る機能を備えたスマートフォンかICカードリーダーが必要です。自分の持っている機器が対象かどうかは「公的個人認証サービスポータルサイト」で調べることができます。

対象機器を持っていない場合でも大丈夫です。ID作成支援をしている自治体も多くありますので、申請を考えている方は、一度お住まいの自治体に問い合せをしてみてはいかがでしょうか。

【3】マイナポイント申し込み(利用するキャッシュレス決済の指定)

マイナポイントの申し込みは2020年7月から始まっています。

制度を利用するために、使用するキャッシュレス決済をあらかじめ“一つ”決めておかなければなりません。対象のキャッシュレス決済は、Suica・やICOCAなどの交通マネー、PayPay・楽天ペイといったバーコード決済など様々です。

【4】指定したキャッシュレス決済の利用

利用する決済サービスによって異なりますが、対象店舗にて購入もしくはチャージのいずれかを行った金額に対して、一人あたり最大5000円相当のポイントが還元されます。

以上がマイナポイント利用のための流れとなります。

事前に様々な設定が必要となりますが、早めに準備を進めることで、余裕をもって制度を活用することができます。

ポイントを取得できるこの機会に、マイナンバーカードの発行を検討してみてはいかがでしょうか。