今は支払い方法が多種多様となっています。
数ある支払い方法の中で、よく使用される「クレジットカード」と「デビットカード」。この2つの違いについて「違いについてよくわからない」という人が多く見受けられます。
ここでは「クレジットカード」と「デビットカード」の違いについて解説していきます。
クレジットカードの特徴とは
日本クレジット協会が発表しているクレジットカード発行枚数は、2億8394万枚(※1)とあります。
この数字は、18歳以上の人口1億407万人(※2)と考えると、1人あたり2.7枚クレジットカードを所持しているという普及率を表しています。
クレジットカードは、買い物などの決済方法として「後払い」方式の手段の1つです。
個人の信用情報を基にカード会社が利用限度額を設定し、その限度額の範囲内で決済をすることが可能です。
店舗やネット決済において、1回払い〜分割払い・リボルビング払いと様々な支払い方法が用意されていて、カード一枚で小額から高額商品の買い物をするのに優れています。
発行の際に、クレジットカード会社にて審査があります。審査の結果によって、発行の可否や限度額が決定します。
※1.出典:日本クレジット協会 クレジットカード発行枚数調査結果の公表について(2020/11/30)
https://www.j-credit.or.jp/download/news20201130a.pdf (2021年3月7日確認)
※2.出典:総務省統計局「平成27年国税調査結果」
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon1/pdf/gaiyou1.pdf (令和2年5月15日確認)
デビットカードの特徴とは
デビットカードは、主に銀行などの金融機関の預金口座と紐付けされているカードです。
預金口座と紐付けされているため、預金残高の範囲内での買い物に使用することができ、買い物をした場合、リアルタイムで預金口座から引き落としされます。
預金口座の残高の範囲内でしか決済できないため、発行する際の審査はなく、原則1回払いにのみ対応しています。
デビットカードには現在2種類のタイプが存在します。
- 1:国際ブランドと提携しているカード
- こちらは、visaやmasterなどのブランドと銀行が提携して発行しているカードをさします。
店舗やネット決済の際に、カード附帯のブランド加盟店でクレジットカード決済と同じように使用することが可能です。
- 2:J−Dbitカード
- こちらは、銀行にてデビット決済の登録をしている場合に、J−Dbit加盟店舗にて利用が可能です。
- どちらの種類のデビットカードを使用しても、
その場ですぐ口座から引き落としされる機能に変わりはありません。
クレジットカードとデビットカードの比較
クレジットカード | デビットカード | |
支払タイミング | 後払い | 即時払い |
支払方法 | 1回払い・分割払い・リボルビング払い・ボーナス払い | 1回払い払い |
支払限度額 | クレジット会社の設定度額範囲内限 | 銀行口座預金の範囲内かつ設定している利用限度額の範囲内 |
審査 | あり | なし |
年齢 | 18歳以上 | 15才以上 ※キャッシュカード付帯時は、は金融機関によって年齢制限が異なる。 |
発行会社 | クレジットカード会社 | 銀行 |
キャッシング機能 | あり | なし |
それぞれのカードのメリット・デメリット
ここではそれぞれのカードのメリット・デメリットをご紹介します。
クレジットカードのメリット
- 1.審査を得て発行される為信頼の証となる。
- クレジットカードを利用することによって、利用履歴がクレジットカード会社に記録され、信用情報機関や加盟企業に共有されます。この利用履歴のことをクレジットヒストリーと呼びます。
クレジットヒストリーが作成され、その情報をもとにクレジットカード発行の審査に影響を与える為、ステータスの高いカードが発行できる場合、厳しい審査に通過できるだけの信用がある証となります。
クレジットカードを利用することによって、利用履歴がクレジットカード会社に記録され、信用情報機関や加盟企業に共有されます。
- 2.現金が無くても欲しいタイミングで買い物ができる。
- 3.公共料金や保険料の支払いなど余裕を持って支払い可能な為、残高不足で滞納になるリスクを減らせる。
- コンビニや銀行窓口に行く手間がなく、口座に都度残高を入金せず月1回の支払いで完了します。
クレジットカードのデメリット
- 1.お金を支払っている感覚が希薄になる
- クレジットはキャッシュレスで支払いができてしまうので、お金を支払っている感覚が無くなり使いすぎる傾向があります。
- 2.リボルビング払いは分割払いの回数によっては手数料が発生する。
デビットカードのメリット・デメリット
メリット
- 口座残高分のみが利用可能な為、使いすぎる心配がない
- ATMに行く手間が省ける
- 収入のない学生や主婦でも申込ができる
- 海外で現地通貨の引き出しや買い物にも使用ができる会社もある
デメリット
- デビットカードには国際ブランド加盟店でも、有料道路・ガソリンスタンドなど一部利用できない場所が存在する
- 残高がないと買い物ができない
- 分割払いが使用できない
- キャッシング機能がない
どう使用したらいいのか?
普段使いでは大きな違いを感じにくいクレジットカードとデビットカードです。
私も私生活では、クレジットカードとデビットカードを、使用する場所や用途によって使い分けるようにしています。
以前は全ての用途での支払方法をクレジットカード一枚に集約していて、クレジットカードの利用明細が家計簿みたいな状態にしていました。
その状態でも特別不便な点はありませんでしたが、最近あえて支払方法にデビットカードを取り入れるように変更しました。
なぜなら、クレジットカードの決済に対して支払いに抵抗感がなくなってしまい、使用金額の請求が月々増えていると感じたからです。
食費など毎月の予算内に収まるように意識して使用していますが、やはり月末などになると今月使いすぎてないかな?という危機感を感じるようになり、危機感を感じることが精神的苦痛に変化し始めました。
しかし、その精神的苦痛脱却のために、クレジット払いで貯まるポイントの恩恵を捨ててまで現金払いにすることは、私のケチ根性がどうしても許しません。
折角ポイントが貯まるシステムがあるのだから、「カードを有効活用する方法」と「自身の使用金額を簡単に確認すること」に重点を置いて検討した結果、クレジットカード払いと国際ブランド付帯のポイント付与率が変わらないデビットカード決済を、生活費決済の一部に取り入れることにしました。
一部の決済方法を変更するだけで「あとどの位使用できるか?」がより目視で確認しやすくなり、ポイントもクレジットと同率貯まるので、無理なく楽に日々の家計管理ができるようになりました。
クレジットカード1択やデビットカード1択・両方のいいとこ取りをして使用するなど、取り入れかたはご家庭や使う方の性格次第で、自由に選択できます。
きちんと取り扱うカードの性質を理解した上で、お得に楽に家計管理にクレジットカードやデビットカードを使用することをお勧め致します。