「家計簿をつけたいけど、なかなか続かない……」といった経験はありませんか。
レシートを見ながら1円単位で書き写したり、項目を細かく分けたりすると、計算も複雑になり、ストレスになりがちです。
「大まかに家計管理をする方法はないの?」とお悩みの方におすすめなのが、“ざっくり家計簿”です。
この記事では、ざっくり家計簿の基本の書き方から振り返りのコツ、続けるための工夫までを紹介します。
「ざっくり家計簿」ってなに?
家計簿と聞くと「レシートを1円単位で記録する」「項目を細かく分けて集計する」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし実際は、そこまできっちりやらなくても大まかな家計の流れをつかむことはできます。
「ざっくり家計簿」とは、必要最低限の項目だけをシンプルに書き、無理なく続けられる家計簿のことです。
まずは「正確さ」よりも「続けやすさ」に重きをおくことで、家計の全体像を把握することを目標とします。
ざっくり家計簿の目的は「お金に意識を向けること」
家計簿づけで大切なのは「使途不明金をなくすこと」です。「気づいたらお金がなくなっている」という状態を減らすことができれば、自然とムダづかいが抑えられ、計画的に貯蓄がしやすくなります。
ただし、家計管理に慣れていない人が最初から「使途不明金を減らそう!」とするのは少々ハードルが高いかもしれません。
そこで役立つのが、ざっくり家計簿です。
たとえば「今月の食費がだいたい5万円」「交際費がちょっと多かった」といったほんの少しの気づきでも、改善のきっかけは十分見えてきます。
まずは「お金に意識を向けること」から始めていき、徐々に「使途不明金を減らすこと」へとつなげていきましょう。
「ざっくり家計簿」で得られる3つのメリット
- 続けやすい
毎日なら数分、週1や月1でも、合計だけまとめて書くだけです。忙しい人でも無理なく習慣化できます。 - 全体像が見える
家計簿をつけることで大まかな支出の流れをつかめるので、「どこにお金が多く流れているか」が把握できるようになります。 - ストレスが減る
「全部正確に書かなきゃ」というプレッシャーから解放され、気楽に家計と向き合えます。
ノートでできる!ざっくり家計簿の基本の書き方
「ざっくり家計簿」には、アプリやエクセル管理などさまざまな方法がありますが、今回はシンプルなノートを使った書き方を紹介します。
用意するのはノートとペンだけ

まずはノートとペンを用意しましょう。大学ノートでも無地のノートでも構いません。近頃は100円ショップにもシンプルで使いやすいものがたくさんあります。お気に入りの文房具を選ぶと気分も上がり、続けるモチベーションにつながるでしょう。
特別なフォーマットがなくても、ページを日ごとや週ごとに区切って使えば十分です。
記入するのは「日付・使った金額・ざっくり分類」だけでOK
細かい内訳を全部書く必要はありません。最低限、以下の3つを書くだけで家計の流れが見えてきます。
- 日付:いつ支出したか
- 使った金額:レシートやカードの利用明細などから記録
- ざっくり分類:食費/日用品/交通費/交際費/その他 など、大まかなカテゴリー
たとえば、「12/5 スーパー 5,000円 → 食費」程度のシンプルさで大丈夫です。
もし、日付や使った金額などに曖昧な部分があっても、その際はわかる範囲の記録で問題ありません。
コンビニで飲み物やお菓子を買った場合も、まとめて「食費」にしてOKです。ただし「コンビニの出費を把握したい」という場合は項目を分けましょう。
項目は5つ前後を目安にしつつ、自分が管理しやすい形に増減して構いません。
ノートの使い方は自由です。日付順に記録する方法が最もシンプルですが、ノートを見開きで使い、1ヵ月を4週に分けて記録する方法もおすすめです。
週ごとに支出をまとめておくと「今週は使いすぎたな」「先週は抑えられたな」という具合に支出の感覚がつかみやすくなります。
また、週ごとに合計を出しておけば、月末の集計もスムーズです。

ざっくり家計簿の書き方は、自分流にアレンジすることができます。
いろいろ試してみて「自分にとって一番ラクなやり方」に落ち着けば、それがベストな方法です。完璧さよりも、「続けられるかどうか」の観点を大事にしてみてください。
家計簿をつけたあとの振り返りポイント
「ざっくり家計簿」は、書くだけで終わりにせず、振り返りで活用することが大切です。
ここでは、難しい分析なしでできる、シンプルな見直しのコツを紹介します。
1ヵ月ごとに “ざっくり収支差” を確認するだけで十分
振り返りといっても、細かく計算する必要はありません。
「収入-支出 = プラスかマイナスか」だけをざっくり確認すれば十分です。
- プラスなら・・・この調子でOK!
- マイナスなら・・・「どの費目でオーバーしたか」をチェック
これだけでも、気を付けたい支出のクセがわかり、家計のバランスが少しずつ見えてくるはずです。
なお、ここで使う「収入」は、税金や社会保険料を差し引いたあとの手取り収入を目安にしましょう。共働きの場合は、世帯全体の手取り収入の合計額で考えます。
大きな支出は「特別費」として別にメモしておく
旅行や家電の買い替え、冠婚葬祭など、毎月は発生しないけれどまとまった金額になる支出は「特別費」として分けて記録しましょう。
- 「特別費」を通常の支出に含めてしまうと、赤字か黒字かの判断がぶれてしまう
- 別に書いておけば「臨時出費だったから仕方ない」と整理でき、必要以上に落ち込まずに済む
「特別費」を分けておくことで、使いすぎてしまったのか、それとも臨時出費だったのかが把握でき、気持ちの整理もつきやすくなります。
▼参考記事
もし赤字になったらどうする?
家計が赤字になってしまった場合、それがどういった類の赤字に当てはまるかを考えましょう。
- 一時的な赤字:旅行や冠婚葬祭などの突発的な出費により、その月だけ赤字が出てしまった場合
- 継続的な赤字:ほぼ毎月赤字家計になっている場合
継続的な赤字の場合、さらに原因を掘り下げます。
ケース1:パートナーが育休中、転職前後など、一時的に収入が落ちている状況。数ヵ月後には改善が見込まれる。
ケース2:収入と支出のバランスが伴わず赤字が常態化している状況。副業など収入増が検討できそうであれば視野に入れる。支出の改善余地があれば見直す。
なお、支出の改善余地がある場合は、一般的に効果の大きい順に見直すのがよいといわれています。
- 固定費(家賃・通信費・保険など)
一度見直すと効果が長く続きます。格安スマホに変える、保険を見直すなどが固定費見直しの代表例です。 - 変動費(食費・日用品など)
たとえば食品は週に1回まとめ買いをしてスーパーに行く回数を減らすなど。ちょっとした工夫や心がけ次第で調整がしやすい部分です。
家計簿に慣れてきたら|年間の収支と「先取り貯蓄」「特別費」も考えてみよう
ここまでの「ざっくり家計簿」でも、家計の流れをつかむには十分ですが、少し余裕が出てきたら、年間単位でもお金の流れを見てみると、さらに安心感が増します。
ここでは「先取り貯蓄」と「特別費」の考え方について見ていきましょう。
先取り貯蓄と特別費とは
家計管理をするうえで、先取り貯蓄と特別費の考え方は非常に大切な観点になります。
先取り貯蓄とは、収入から貯蓄額を差し引き、残ったぶんで生活費を回す考え方です。「なんのために・いつまでに・いくら貯蓄したいのか?」を決めると、目標から逆算して適切な先取り貯蓄額を決定することができます。
例:子どもの大学進学費用のため、10年後までに、500万円を貯めたい
→ 500万円 ÷ 10年 ÷ 12ヵ月 = 約4.2万円/月
このとき、たとえば
「毎月の支出から4万円を貯蓄に回すのは難しいが、ボーナスで年間30万円は貯められそう」
というような条件がある場合、年間の貯蓄目標からボーナス時の貯蓄可能額を差し引き、不足分を月の貯蓄目標に落とし込むといった考え方でOKです。
貯蓄額を先取りすることで、「余ったら貯めよう」ではなく、計画的に貯めていくことができます。
一方、特別費は、旅行・帰省、冠婚葬祭、家電の買い替え、固定資産税、車検など、「年に数回まとまって出ていくお金」です。
その年に控えているイベントから逆算して考えると目安を出しやすくなります。
なお、教育費など「別途積み立てている費用」がある場合は、特別費とは切り離して考えて構いません。

年間の「お金の3つの枠」をざっくり決める
先取り貯蓄と特別費を家計簿に反映して管理したい方は、ノートの空いたページに、次の3つをざっくり書き出してみましょう。
- 1年の手取り収入見込み
- 1年で貯めたい金額(年間の先取り貯蓄額)
- 特別費として使える年間の目安金額
これらをざっくり見積もって、「今年は特別費として◯◯万円までなら使ってよい」と決めておくと、急な支出にも振り回されにくくなります。
年間の予算から、月ごとの目安を出してみる
それぞれの年間予算が決まったら、月々の生活費に回せる金額を算出していきましょう。
計算式は次のとおりです。
年間の手取り収入 ー 年間の先取り貯蓄額 ー 特別費の年間予算
= 1年あたりの生活費に回せるお金の総額になるので、これを12ヵ月で割り戻すと、月あたりの生活費として使ってよい目安がわかります。
一方、特別費についてはイベントごとの支出差が大きいため、月ごとの予算として均等に割ってしまうと、かえって管理しづらくなることがあります。
そのため特別費は、
- 1年分をまとめて「特別費の年間予算」として決める
- 毎月の特別費の支出を、年間予算から差し引いていき、残りの枠(残高)を把握する
という考え方のほうが、管理しやすくなるでしょう。
まずは家計簿づけを習慣にすることを重視し、慣れてきたら貯蓄や特別費についても取り入れるという二段階で考えると、ムリなくステップアップしやすくなります。
続けるコツ|ざっくり家計簿を習慣にする工夫
家計簿は「続けること」が大切です。ちょっとした工夫を取り入れるだけで習慣化しやすくなります。
毎日じゃなくていい!週1回・月1回でもOK
「毎日書かないといけない」と思うと続けるハードルが上がるかもしれません。
そのような場合は、週末や月末などにまとめて書く時間を設けるルールを定めてみてはいかがでしょうか。
- 週1回なら「1週間の合計をレシートでまとめる」
- 月1回なら「カードの利用明細を見て合計だけ書く」
自分のペースに合わせることで、無理なく続けやすくなります。
続けられなかったらまた始めればいい
「先月サボっちゃった……」という場合も、落ち込む必要はありません。
家計簿はいつでも再開できるもの。数ヵ月空いてしまっても、「またやろう!」と思ったらその時点から再スタートすればOKです。
家族や夫婦とシェアするのも◎
家計を一人で管理していると、どうしても負担やストレスが溜まりやすくなるかもしれません。そんなときは、家族やパートナーと一緒に共有する時間を持つのはいかがでしょうか。
一緒に取り組むことで「続ける楽しさ」が生まれ、無理なく家計管理を習慣化できます。
続くか不安な方へ。FPサテライトの「家計改善プログラム」
「ざっくり家計簿なら続けられそう」と思って始めてみても、続けていくうちに「本当にこれで合ってるのかな?」「続けても効果が出るのか不安……」という気持ちが出てくるかもしれません。
そんなときは、FPサテライトの「家計改善プログラム」を活用してみませんか。

家計改善プログラムKAERUの特徴
家計をかえる
あいまいだった家計を見直し、収支をコントロールできるようにサポートいたします。
お金がかえる
計画的な貯蓄ができるようになり、資産形成にも意識が向くようにサポートいたします。
人生をかえる
資産管理ができるようになり、自分が求める人生を歩めるようにサポートいたします。
ヒアリングを通して、現在の家計の悩みやご不安、収支の状況などをうかがい、シートにまとめたうえで分析いたします。
“自分ひとりでは気づきづらい視点” を得られるのがFP相談の大きなメリットです。
現状の悩みや課題を洗い出し、よりよい未来に向けた具体的なアクションを一緒に考えていきましょう!
ざっくり家計簿で家計の流れをつかもう!
ざっくり家計簿は、細かさよりも“続けやすさ”を大事にする家計管理法です。
ノートとペンだけで、日付・金額・ざっくり分類を記録するだけ。それでも十分に「お金の流れ」をつかむことができ、赤字の原因や改善ポイントも見えてきます。
まずは1ヵ月だけでも試してみてください。
「思ったより簡単!」と感じられたら、その時点で家計改善の第一歩はすでに踏み出せています。
もし「一人では不安」「もっと具体的に改善したい」と感じたら、FPサテライトの家計改善プログラムをぜひご検討ください。
ざっくり家計簿で、あなたの家計の流れをつかみ、これからの暮らしをもっと安心できるものにしていきましょう。
